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そろそろ開花し始めるバラもあるかと期待しながら到着したが、まだ少し早いようだ。それどころか、先週の低温のため新芽や出始めた蕾が凍傷を負い縮れてしまう被害が出ている。心折れる。
幸いにして、その後の暖かな気候で下から新芽が伸びているので、若干の遅れはあるだろうが大きなダメージには至らないようだ。 今回も写真説明と雑感を記していこう。 写真上 満開の草花 左 ボーダー・レッドゾーン “モモイロタンポポ(クレピス)” 中 R花壇 “ポーチドエッグ(リムナンテス)” 右 K花壇 ピンクは“バージニアストック” ブルーは“勿忘草” 黒は“ネモフィラ” 写真下 “キングサリのトンネル”と名付けたロングパーゴラだが、なかなか名前の通りにならない。試行錯誤の挑戦だが、今年は少し近づいてきたようだ。 足元を飾るのは球根の“カマシア”だ。こちらは見事に咲きそろった。
写真上 こちらも満開だ。
左 ハーブヒル “ボリジ(ルリジサ)” 左隅に“スイートピー”も 中 アイランド・ガーデン “ネモフィラ(瑠璃唐草)” 右 アイランド・ガーデン “ハナビシソウ(花菱草)” カリフォルニアポピーとも 写真下 左 ボーダー・イエローゾーン “ビオラ” “ゲウム” “エリシマム” “黄金シモツケ” “メギ” “セラスチウム” など 中 ボーダー・イエローゾーン オレンジ色は“エリシマム” 葉を三つ編みした“スイセン” “アカンサスモリス” “アガパンサス” など 右 バックエンド 手前“ビオラ” 奥“ヤグルマギク(矢車菊)” 銅葉は“リシマキア・ミッドナイトサン”
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写真上
左 ボーダー・ブルーゾーン 球根類は花が咲くまでの時間がかかる割に花期が短いので極力減らして いるが、チューリップだけは春の庭に欠かせない。 数を誇るのではなく、アクセントとして要所に配した。 中 ボーダー・ブルーゾーン このコーナーは葉の色・形・大きさ・質感等が多様で面白いと思う。 右 ボーダー・ブルーゾーン 中の写真を反対側から見た絵だ。また違った雰囲気を醸す。 写真下 今回も連日日没まで作業した。作業が終わりライトアップした陽だまりを一周りすれば 疲れも忘れる。 左 ローズ・ガーデン メインコンテナ 中央のブーゲンビリアは残念ながら越冬できなかったようだ。 次回には別のものに植え替えよう。 中 ロンデル・ガーデン エミリアとエミリオ 薄暮の中ライトアップされた二人はメルヘンだ。 右 ホワイト・ガーデン 白い花がライトに浮き上がり幻想的だ。
写真上
左・中 ゲートの朝とトワイライトタイム 左 グラベル・ガーデンとBBQガーデン 樹木の新緑が美しい。 写真下 左 ボーダー・ブルーゾーン このブラックのチューリップはずいぶん花の下が長い。 中 ボーダー・ブルーゾーン エリンジウム・エバネウムがニョキニョキと伸びてきた。 右 ボーダー・ブルーゾーン ジャーマンアイリス ゴージャスにして華麗な花だ。 左下はキャットミント、右の銅葉はメギ・ヘルモンドピラー。
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写真上
左 ボーダー・イーストゾーン ゲート下より “シレネ”ブルーとピンク 銀葉“セラスチウム” 後方“サポナリア” など 中 同じ位置から トワイライトにライトアップして 良い気候になって作業は連日日没まで続いた 右 BBQガーデン “クリスマスローズ”もそろそろ終わりだ “どんぐり”の春落ち葉の掃除が大変 どんぐりの枝には“フクシア”のハンギングが7つ提げられている 写真下 左 アイランド・ガーデン ブルー“ネモフィラ” 銅葉のブッシュ“メラレウカ” 中 バックエンド “クレマチス・モンタナ” いつの日かこの木を覆い尽くすまでに成長して欲しい 右 キングサリのトンネル “クレマチス・モンタナ” こちらもいつの日かキングサリとの競演を
写真上
左 キングサリのトンネル “カマシア” 中 キングサリのトンネル “キングサリ” 別名“ゴールデン・チェーン” “キバナフジ” 右 キングサリのトンネル、R花壇、ボーダーガーデンの境界の三角地帯 整備が遅れていたが、 “木バラ”2本、“シャクヤク”、”ホスタ”2株などで形ができてきた 裾を囲むのは“カーペットかすみ草” 写真下 左 ボーダー・ホワイトゾーン “ビオラ” “ホスタ” “サルビア・ネモローサ・スノーヒル” “ナルコユリ” “ノコギリソウ” “シャクヤク” など 中 ホワイト・ガーデン “リクニス・コロナリア” “オルラヤ” 右 ホワイト・ガーデン “イングリッシュデージー” “ケープフクシア” “コンボルブルス・クネオルム”など
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写真上
左・中 R花壇 “デルフィニウム” ピンクの小花は“シレネ(フクロナデシコ)” 風が強いので倒れやすいのが悩みだ 右 ボーダー・イエローゾーン “ユーフォルビア”3種 イギリスで見るユーフォルビアは自立しているのに どうしてここでは自立できないのか? 写真下 左・中 バックレーン “コデマリ”と“モッコウバラ” “モッコウバラ”をスタンダードに仕立てたところがご自慢だ 右 バックレーン 紫の花は“ポレモニウム” その奥はバラ“レインボーノックアウト” 奥の銅葉は“トキワマンサク”
写真上
左 ハーブヒル タイムベッド付きベンチの“タイム” この時期は香りだけでなく花も楽しめる 中 バックレーン ブルー“アジュガ” 白“ヒメウツギ” 樹木は“ネグンドカエデ”と“アナベル” 右 キッチン・ガーデン 手前のベッドには”サニーレタス” 黄色の花が咲いた“春菊” “シシトウ” “スナップエンドウ” “イタリアンパセリ” ”チャービル” 奥のベッドには“ベビーリーフ” “ルメックス” “ワケギ” “三つ葉” “タイム” “フェンネル” “セロリ”など 写真下 左 ルドルフ・ガーデン 今年は鯉のぼりを1つ増やした 近隣の子供たちが喜んでくれる 中 ボーダー・イーストゾーン 斑入り葉の“アメリカハナミズキ” 昨年は1つ切りだった花も今年は3つ咲いた 来年はいくつ咲くだろう 右 ゲートのハンギング “フクシア” “ネメシア” “アイビー” “ハツユキカズラ” “カーペットカスミソウ”
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8日午後1時30分に所属する「中遠オープンガーデン花仲間の会」の会員がバスで訪れてくれることになり、いつもより1時間早い新幹線に乗って訪浜した。
会員同士の“相互訪問”という企画で今日訪れてくれた会員のガーデンを来週は受け入れた側が訪れるというものだ。私たちは来週訪れることはできないが、受け入れだけさせていただいた。 陽だまりはバラもそこそこ咲き始めておりオープンガーデン日和だ。午前中にスタッフが受け入れ体制を整えてくれてある。 一行は12名、自らオープンガーデンをしているガーデナーばかりだから、鋭い質問が矢継ぎ早だ。 昨年バラの最盛期に訪れてくれたお客さんから「バラが少ない分、別の草花に目が届いて良かった」との評もあった。20分あまりの滞在だったが、充実した交流ができた。 写真の上下は対応している。 左 ルドルフ・ガーデンのラティス ロココが今年も大きな優美な花を付けた。 クレマチス・白万重も開花間近だ。 中 ルドルフ・ガーデンのラティス ルーピングも負けじと大輪をつけている。 ところがロココとルーピングの間のバタースコッチにカミキリムシが入り立ちがれてしまった。 右 ホワイト・ガーデン 上の花は左からコンボロブルス、オルラヤ、アグロステンマ。 下はナンジャモンジャの白い花とのコラボレーションが面白い。
写真上は作業ハウスの壁をクライミングするウェッジウッド3葉。
写真下 左と中 ローズガーデン 和音 右 ローズガーデン アイスバーグ
写真下
左 ローズガーデンとボーダーガーデンに架かるパーゴラ1 香りの良いユアイン・ネルン・アンプロ 中 ルドルフ・ガーデンのラティス 手前ロココ、奥ルーピング。真ん中が寂しいのが残念。 右 ローズガーデン 華やかな色に心ウキウキするブラスバンド
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ボーダーガーデンのイーストゾーンが良い感じになってきた。
写真上 左 ジギタリスとアグロステンマ 今年はアグロステンマの広がりが良くない 中 矮性クレマチス2種 シャクヤクも開花し始めた セラスチウムは種まきが遅れたのでまだ開花していない 右 別の角度から 写真下 左 後ろ側から 中 ゲートを潜ってすぐ左手 左から パンジー キンギョソウ 桃色たんぽぽ 右 ロングボーダー キングサリのトンネル キングサリもそろそろお仕舞い 来年に期待がかかる
宿根草も咲きそろってきた。
写真上 左 ボーダー・ブルーゾーン アンチューサ 健やかに伸びて巨大な株になった 中 ボーダー・ブルーゾーン フラックス 奥は4年目 手前は2年目 生育具合の違いが良く分かる 右 バックレーン ヒベリカム(手前ライム色) 都忘れ(中央白花) シオン(左右) 写真下 左 ボーダー・ブルーゾーン ビオラ(左手前) エリンジウム・エバネウム(左奥) ゲラニウム(右ピンク) 中 ボーダー・ブルーゾーン コバノズイナ(左白花) スティパ(右グラス) 右 ボーダー・ホワイトゾーン 手前 パンジー 2列目左から ノコギリソウ ホスタ ヒューケラ 奥 シャクヤク
なんじゃもんじゃの木が今年も見事に開花した。名前が面白いし、下のサルビア・ネモローサ・スノーヒルと良くマッチして人目を惹くコーナーとなった。
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今年はクレマチスが元気だ。株に力が着いてきたのだろう。
写真上
グラベルガーデンのホスタは2年続きの台風の塩害から回復して健やかに生育している。 ゲラニウムも大きな株に育った。ほかにピンク2株もある。 写真下 ジャーマンアイリスも3年目を迎え大きくて豪華な花をつけた。 左 ボーダー・イエローゾーン 右2枚 ハーブヒル ルドルフ・ガーデンのものは2年目なのでまだ花は見られない。他にも取り入れる計画だ。
写真下
左 ハーブヒル タイムベッド付きベンチ 座面も新しくしてゲストを迎える準備万端 中 ローズガーデン メインコンテナ“ローマの皇帝” センターをコルジリネに交換 右 ロンデル・ガーデン 芝生も生え揃い緑を濃くしている
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ハーブヒルも緑で覆われてきた。
写真上 左 全景 ゲラニウム(ピンクの花) ヒューケラ(オレンジの葉) 樹木はムクゲ(左) 西洋ニンジンボク(右) 中 フレンチラベンダー 右 右側登り口 ワイヤープランツ(左手前) 中央左から キャットミント ジャーマンアイリス メギ ユキヤナギ 西洋ブナ
バックレーンの宿根層も伸びてきて、構想通り「風を感じられる」ガーデンになってきた。
写真上 左 ナルコユリ(手前 斑入りの葉) 西洋オダマキ(奥 黄色の花) 中 セントランサス(手前 白花) ダイコンソウ(奥 白、紫) 右 ホタルブクロ・シルバーベルズ 写真下 右 サルビア・ヤメンシス・サーモンイエロー 中 ゲラニウム(手前 ピンク) ホスタ(奥 黄色の葉) 右 トキワマンサク(手前 銅葉) 西洋オダマキ(奥 黄色の花)
写真上
左 ハーブヒル シレネ・ブルガリス(中央) ポレモニウム(左 紫の花) 中 サークル休憩所 ガゼボ建設予定地 だんだん構想がまとまってきた今年の冬には取り掛かれるか? 右 バックエンド アグロステンマ 今年は成長が悪くまばらだ 写真下 左 バックエンド リシマキア(手前 銅葉) ヤグルマギク(青と白花) アメリカテマリシモツケ(奥 銅葉) アグロステンマ(白花) 中 バックエンド デルフィニウム 右 陽だまりで咲き終わった植物ゴミ捨て場に一人生えしたポピー “咲き終わった植物ゴミ捨て場”についてのエピソード 陽だまりは造成前は“耕作放棄地”だった。スギナ畑を開墾し、タイルを敷き、土作りをして今に至るのだ。 始めたばかりの頃に近所のおじいさんに「そんなことをしても直ぐにスギナ畑に戻るに決まってる」と笑われた。その時に「必ず雑草一つ生えていないガーデンを造ってやる」と心に誓ったものだ。今でもスギナとの戦いは続いているものの、あの時の誓に近づいていることは自負できる。(全てはスタッフのお蔭だ) 雑草や咲き終わった植物ゴミは堆肥にするのが一番良いと分かってはいるが、当初はその量と労力のバランスからそれができずに燃やしたり、燃えるゴミとして指定袋に入れて回収車に出したりしていた。すると隣地の耕作放棄地をトラクターで耕しに来る(雑草を生やしっ放しにしておくと市役所から叱られるのだという)Tさんが「畑に鋤き込んでやるから家の畑に捨てなさい」とのありがたい話があり、ご好意に甘えてきた。 ところが、陽ひだまり周囲の耕作放棄地を全部借り受け大規模農業を始める業者が現れ、件のTさんのところにも交渉があったらしい。その時Tさんが業者に出した条件が「陽だまりの要望するだけの面積を除外して良いなら貸す」というものだったという。その理由は「サボテンさえ枯らしてしまう私だが、あんなに美しく花を咲かせ続け、地域に開放しているガーデンにささやかなお手伝いをしたい」とおっしゃったと聞かされた時は涙が出るほど嬉しかった。オーナーの目的の一つが形として実ったものだ。 お陰様で陽だまりの隣接地に一定の面積を確保してもらい、今も使い続けさせていただいているのだ。
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今年から始まったアイランド・ガーデンも植物で満たされてきた。
写真上 左 バニーテール 中 左から ポピー ヤグルマギク ハナビシソウ 右 左から ポピー ジギタリス(白花) ニコチアナ(チョコレート色) スパニッシュセージ(青花) 樹木は アナベル(右手前) かつらの木(右奥) 写真下 左 ヤグルマギク ジギタリス 中 手前から ノースポール スパニッシュセージ ニコチアナ ジギタリス ポピー 右 手前から ギリア ヤグルマギク バラ・クレバスキュール(ピラミッド型オベリスク)
写真上
左 アイランド・ガーデン 手前から ノースポール スパニッシュセージ ニコチアナ ジギタリス 中 ボーダー・イーストゾーン 樹木 斑入り葉のアメリカハナミズキ(左) 姫シャラ(右) 右 ボーダー・ブルーゾーン ゲラニウム(手前) エリンジウム・エバネウム(奥) 写真下 左 ボーダー・イエローゾーン 白露錦 中 キングサリのパーゴラ(ロングパーゴラ) キングサリ(ゴールドチェーン) 右 バックレーン 樹木 メグンドカエデ・ケリーズゴールド(左手前) 桜・アーコレード(右奥)
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今回は19日月曜日から丸1週間の訪浜となる。
20日火曜日に静岡県が募集したオープンガーデン巡りの団体のバスが訪れる。陽だまりは通年オープンしているが、事前に予約があった以上、“今のベスト”に仕上げてお迎えするのが私の主義だ。スタッフが十分理解してくれているが、仕上げのために前日より入る。 写真上 左 ローズガーデン ポニーのオベリスク クレマチス・プリンス・チャールズとのコラボレーション 中 ローズガーデン ピエール・ドゥ・ロンサールのオベリスク こちらもプリンス・チャールズとのコラボ 右 ロングパーゴラ ピエール・ドゥ・ロンサール 元はローズガーデンのオベリスクに植えてあった 生育が悪いのでこちらに移したら元気に育った 中のピエールは2代目
20日 朝から通路の掃除やBBQガーデンのどんぐりの春落ち葉の掃除などをし、ゲストを迎える準備をする。
11時20分到着の予定が10分ほど遅れる。県の職員を含め28名の団体だ。ロンデル・ガーデンに集まっていただき簡単なガイダンスの後、ガーデンをご覧いただく。今年は25名ずつ4回、計100名の募集に700名の応募があったという。オープンガーデンの人気の高さが窺える。 写真上 オープンガーデンの風景 グリーンのエプロンがスタッフ 写真下 左 ローズガーデン インカ 中 ローズガーデン モリニュー 右 ローズガーデン ブラスバンド
オープンガーデンの人気が高いのは結構だが、今回のゲストのことではなく、訪問者のマナーには若干問題があるように思う。
陽だまりは開園の経緯から365日24時間オープンしているので公共の公園と勘違いしているのか、スタッフがいても挨拶もなしに入ってくる人が見られる。中学生などの場合は噛んで含めてマナーを教えているが、大の大人にはそういう訳にもいかない。ゲートに用意してあるガーデンマップを勧め、裏のマナー集も読むようやんわり促している。 また、ガーデナーがいかに植物を大切にしているかに思いを巡らせて欲しいと願うばかりだ。 さてさて、団体客はスケジュールが決まっていて慌ただしいのが玉に瑕だ。この日も30分足らずで去っていった。バラは昨年より少なかったが、宿根草は充実しているので、そちらを楽しんでいただけたことだろう。 写真上 オープンガーデンの風景 訪問者との交流がガーデナーの喜びだ 作業中でもお気軽に声を掛けてください 写真下 左 丸太ラティス 新雪 中 丸太ラティス 新雪 右 パーゴラ1 シンデレラ(手前) ユアインネルン・アン・ブロ(奥)
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21日水曜日
昨日は団体ゲスト以外にも沢山のゲストを迎えた。訪浜しても陽だまりの手入れに追われるばかりの日々だが、今回は1週間の長丁場だ。スタッフの研修として折しも開催中の浜名湖花博を訪れようと提案したが、それより花仲間のガーデンを見せていただく方が勉強になるとの結論になった。 中遠オープンガーデン花仲間の会の会長のSさんと浜松ガーデニングクラブ代表のTさんにアドバイスいただいたガーデンを巡るのだが、スケジュールに追われるのが嫌なので予約の必要なガーデン以外は事前の連絡なしに伺うことにした。スタッフの内一人が都合が悪くなり、4名での訪問だ。 写真上 ゲートのフランソワ・ジュランビルが満開だ。花付きも香りも良く丈夫なバラだ。
最初は中遠のO邸だ。枕木をふんだんに使ったデザインが素晴らしいガーデンだ。その他の構築物も真似たいものがいくつもある。植栽もカラースキムがしっかりしていて学ぶ所が多い陽だまりに取り入れたい植物も幾つか見つかる。ガーデン巡りの後、お宅に上がりこみガーデン談義に時間を忘れる。
写真上 左 アイランド・ガーデン セイヨウニワトコ(銅葉) ジギタリス(白花) 中 アイランド・ガーデン ポピー 黄色は一人生えではなかなか増えない 右 ホワイト・ガーデン リクニス(手前) オルラヤ(奥) どちらも今年は大きく育った
続いてすぐ近くのT邸へ。こちらはご主人力作のコテージが何棟も建ち、その合間をバラを中心とした植栽をされている。ナチュラルなコテージガーデンだ。
写真上 左 ローズガーデン ピエール・ドゥ・ロンサールのオベリスクとエプロンの少女 コニファーはコニカ 中 パーゴラ1 ゲートを望む 右 ローズガーデン 左と反対側のポニーのオベリスクを入れて
S邸に到着する頃になって上がっていた雨が降り出した。会長のS氏はお出かけ中で奥様にご対応いただいた。許可を得て傘を差しての見学となったが、1000坪という広大なガーデンにハーブを中心に沢山の宿根草と樹木が植えられている。管理の大変さが偲ばれる。
遠来の常連のお客様が帰られ、奥様にご案内いただく頃には雨も上がった。珍しいハーブの性質や活用法など丁寧なご説明をいただいた後、大きなガゼボでハーブティーまでご馳走になった。 写真上 左 ゲート バラ フランソワ・ジュランビルとハンギング・バスケット 中 バックレーン フォーカルポイント・松ぼっくり グラスは左から スティパ(緑) カレックス・ビキャナニー(赤) 十和田葦(白) 右 ロンデル・ガーデン 少女・エミリア 少年・エミリオ ベンチ・モンドラゴーネ いずれもイタリアのイタルガーデン社製 写真下 ゲートのフランソワ・ジュランビル3葉 左 ボーダーのパーゴラ1の辺りからレッドゾーンを通して 中 南(庭内)より道路側を望む 右 北(道路)よりガーデンを望む 左2枚は通路の掃除をした20日午前 右は前夜雨が降った21日朝 落ちた花弁が無残 また掃除だ
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ここまでで大幅に押している。アドバイスの2軒をスキップせざるを得ない。
昼食も簡単速攻で済ませ午後の部に入る。 T邸に到着。御夫妻でゲストの対応に追われていた。先客が折り良く帰られご案内いただく。 邸宅周りの主庭は奥様が管理するバラが中心のナチュラルガーデン。様々なバラがまさに満開を迎えている。1本1本のバラへの思い入れを伺う。ガーデニングを楽しんでいらっしゃる。 主庭の隣にS氏が管理している大きなお花畑がある。毎年パンジーで干支に因んだデザインをした花壇を作っている。鶴と亀のトピアリーもある。しかし、なんといっても圧巻はバラのスタンダード仕立てだ。見事なスタンダードがずらっと並んでいる。見事な光景だ。 Sご夫妻もTご夫妻も大きなガーデンを抱えお忙しいのに、永年オープンガーデンの発展にご尽力されていることに感謝と敬意を捧げたい。 今年の陽だまりのバラは4月半ばの低温による障害の影響が思ったより響いている。開花が大幅に遅れているし、つぼみの数が少ない。ようやく咲き出したバラを掲載しよう。 写真上 左 ローズガーデン ウィズリー2008 中・右 ローズガーデン レオナルド・ダ・ヴィンチ
時間はますます押してくる。
次はO邸。上手く経路を巡らせたガーデンにバラを中心の植栽がなされている。アーチも有効に配され高さが出ている。ちょうど手入れをしていた奥さんにお話を伺えた。主婦一人で手入れをし、オープンするのは大変だ。 またしても、予定を2軒スキップしてO邸に向かう。ここは予約してあったが、時間に遅れてしまったので庭主から確認の電話が入ってしまった。 邸宅の前に青々と広がる芝生は見事な手入れだ。犬を飼っているので消毒もしないし、目土を入れると雑草の種が入りことがあるのでそれもしないという。それでいてこの美しさはまめな手入れの賜物だろう。その芝生の中に犬を中心に様々な動物の置物が置いてある愉快な庭だ。置物は毎日場所を移すのだという。モザイカルチャーの庭も楽しい。庭主の庭との関わりから気づいたことを記したパンフに同感するところ多々だ。 写真上 左・中 ボーダー・ホワイトゾーン セラスチウム マーガレット(コンテナ) スティパ タナセタム・ジャックポット スイセン(葉を三つ編み) ペンステモン・ハスカーレッド コルジリネ ビオラ ノコギリソウ プリペット(白い斑入り) 右 ボーダー・イーストゾーン バーベナ エリゲロン バラ・ピンクキャット ホスタ シャクヤク クレマチス ジギタリス アグロステンマ
続いてT邸に伺う。Tさんは私達が浜松に来て初めて知り合ったガーデン友達だ。当初はスタッフが浜松駅まで送迎してくれた。その道筋で田んぼの先に花の美しい庭が見えた。寄り道してみるとコンテストで市長賞を連続受賞している素晴らしいガーデンだった。Tさんが手入れの最中で、ガーデン談義となった。Tさんも早速陽だまりを訪れてくれ、始まったばかりの陽だまりに花の種や苗を譲っていただいた。
春の草花を抜き、夏物を植えたばかりの端境期だというが、丹精込めた手入れの良い庭は美しく気持ちが良い。花の苗も元気が良い。 近くのM邸は留守だったが、Tさんお案内で見せていただく。コンテナでたくさんお花を育てている。花木もいろいろ増やしているようだ。紫陽花が蕾を沢山着けている。 写真上 左 ローズガーデン ルージュメイアン 鮮烈な赤色 見事な大輪 別名・ハピネス 中 ローズガーデン クロード・モネ ピンクにオレンジの絞り 華やかにして可愛い 右 キングサリのトンネル入口 ヨーランド・タラゴン コロンとしているが開くとロゼット咲きになる
これで8つのガーデンを見せていただいた。十分堪能したが、サプライズを用意してある。ゲストハウス近くに確か去年まではなかったはずだが、気になるガーデンが出現したのだ。
失礼を顧みず、ガーデンを見せて欲しいとお願いしてみると快く承知頂き、案内もしてくれた。昨年から手造りで始めたばかりだというが、しっかりとしたコンセプトとデザイン、カラースキムが感じられる良いガーデンだ。スタッフも「こんなに近くにこんなに良いガーデンがあったとは・・・」と驚いてくれてサプライズは大成功だ。 写真上 左 ボーダー・ブルーゾーン 樹木の葉色・葉形の変化が楽しい エゴノキ(パーゴラの後) 白露錦(白) トキワマンサク(中央銅葉) メラレウカ(橙色) アメリカハナミズキ 中 ボーダー・ブルーゾーン 樹木はイチゴノキ その左はアンチューサ 右はフラックス 右 中から1歩引いて 手前のブルーはベロニカ 中央大きな葉っぱアカンサスモリス その右はセントーレア 写真下 一年中小花を次々に咲かせるバラたち 左 バックレーン レインボーノックアウト 中 ローズガーデン ラベンダードリーム 右 ボーダー・イーストゾーン ピンクキャット
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22日木曜日
今日は遠来のお客様を迎える。妻の友人で三重県からのグループだ。 伊勢道、東名阪道、伊勢湾岸道、東名高速、新東名をつなげば津市から3時間足らずの旅程だったという。早朝の出発でお疲れのところだが、妻の案内で陽だまりを一周りしていただく。 その間に私はBBQの準備をする。2週間前に予行演習をしたのに火を熾すのは難しいものだ。 風が強く中身の少なくなったコップや皿は手で押さえていないとすっ飛んでしまうほどだが、外での食事は楽しく美味しいと喜んでいただく。たまたま訪れてくれた知人やスタッフも一緒に楽しむ。 一段落した頃に昨日オープンガーデンにお邪魔したOさんとTさんが欲しかった草花の苗を持って訪れてくれる。さらに、オーナーのY.Yと往診部のスタッフもやってきてBBQガーデンは久しぶりの大賑わいとなった。オーナーからは大量のお肉の差し入れがあった。 妻の友人は1組のご夫婦の庭で他の2人も加わってガーデン作りを始めたところで、最初から妻がアドバイスをしているのだが、陽だまりを見てさらに刺激されたようだ。 写真上 BBQ風景
バラと反対に今年はクレマチスが揃って元気に咲き出した。バラとクレマチスのコラボレーションが目指すところだが、なかなか上手くいかないものだ。
写真上 左 バックレーン バラのトンネル脇 巨大な花弁のクレマチス 中 ハーブヒル 左登り口アーチ 八重咲きのクレマチス 右 ハーブヒル バイカウツギ・スノーベル
“作業ハウスをバラで囲む作戦”成功だ。
写真上 左 東側からハウスを望む バラは右ポールズ・ヒマラヤン・ムスク 中ブルーマジェンダ 左のブータン・ナニワイバラは枯れてしまい昨秋入れ替えたばかり 中 北東角 旺盛なポールズ・ヒマラヤン・ムスクの生育 右 三角屋根の上まで覆った 来年は丸太が見えなくなるだろう 写真下 左 ローズガーデン バラは手前ピンク・ラブリーメイアン 左ピンク・ギィ・ドゥ・モーパッサン 右赤・レオナルド・ダ・ヴィンチ 中 R花壇 デルフィニウム バラ・新雪 右 R花壇 種蒔きから始めたルピナス開花1号
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23日金曜日
この春から始まったアイランド・ガーデンはそれまではお花畑状態で十分な草取りができていなかった。通路には防草シートを敷き砕石を敷き込んだが、防草シートの脇からスギナと名前も知らない雑草が蔓延ってきた。花床の中も我が物顔で伸びている。また雑草との壮絶な戦いが始まるのだと思うとなんだか闘志が湧いてくる。とはいえ、砕石に跪き左手で体重を支え、右手で器具を使って雑草を根こそぎ掘り返す作業はいささか辛い。メインガーデンの方でゲストの声がすれば、これ幸い、休憩がてらご案内だ。 1日掛りで一番大きなアイランドの花床と周りの通路の雑草を退治した。やれやれ。 写真上 左 ローズガーデン バラは手前ピンク クロード・モネ 右赤 ルージュメイアン 左オベリスク ポニー メインコンテナはコルジリネ マーガレット アイビー 中 作業ハウス西面左のバラ つるヒストリー 花持ちのよいバラだ 右 キングサリのトンネル入口 アランティッチ・マーシュ 写真下 左 バックエンド セイヨウニワトコ 銅葉に薄いピンクの花がインパクトがありゲストに評判が良い 中 バックエンド アメリカテマリシモツケ・ディアボロ 去年までの花は白かったのに今年は真っ赤だ こちらもインパクトがあり人目を惹く 右 作業ハウス 北西角から 西側のバラはコンテナなので今一つ伸びが足りない 来年に期待
写真上
左 バックエンド 全景 右ピンクの花はうつぎ 小さなガーデンだがなかなかの役者揃いだ 中 アイランドガーデン 北側からの全景 草花が茂って良いガーデンになってきた 樹木は自分たちで運び植え付けできるものとしている 成長を待とう 右 ホワイト・ガーデン バルブガーデンからリニューアルして3年目 まだまだ高さが足りない 写真下 左・中 ルドルフ・ガーデン ラムズイヤー バニーテール ジギタリス みんなすくっと行儀良く立っている メタボのルドルフくんはそろそろ刈り込み時期だ 右 グラベル・ガーデン スモークツリー 2年続連続で台風で倒れ半分がかれてしまったが見事に復活
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24日土曜日
昨夜はゲストハウスに泊まった姉夫婦と痛飲し少し頭が重い朝だ。姉夫婦は朝のひだまりを堪能して帰った。 昼前には昨日サプライズで突然お邪魔したゲストハウス近くのガーデンの庭主さん母娘が訪ねてくれた。 “陽だまり”と“花と英国”のホームページもご覧いただき、とても気に入っていただいたようだ。新たな読者に、また一つの広がりがあることだろう。娘さんも“魔女の電子便”とユニークなタイトルでブログをほぼ毎日更新している。(メニューのリンクから訪ねられます) 写真上 R花壇とボーダー・ガーデンの境の仕切りとして建てた丸太ラティスのバラが2年目にして2本は狙い通りに伸びた。新雪は名前の通り白い花を沢山着けている。道路から見て左のチョコレートサンデーも近い内にシックな花を咲かせるだろう。他の2本羽衣とエメラルドアイも背は伸びていないが蕾はしっかり着いている。 写真下 左 ボーダー・イーストゾーン 斑入りアメリカハナミズキが存在感を示している 裾を彩るのはエリゲロン ビオラ アスチルベ リクニス 中 ボーダー・イーストゾーン ゲートを潜って左側 正面はメインコンテナ その先にロンデル・ガーデン 右 ハーブヒル 右登り口 キャットミント(手前) クレマチス(奥) ジャーマンアイリスの葉も印象的
25日日曜日
バラの開花が全面的に遅れている中だが、ゲートのフランソワ・ジュランビルだけは順調に開花して、ゲートを彩り芳香を振り撒いてゲストを歓迎してくれた。ピークを迎え落花盛んとなってきたので早めの花殻摘みをする。上天気の中、脚立の上は風も涼しく快適だ。昨年12月の冬の剪定誘引時の寒風を思い出す。あの時の苦労が今実っているのだ。ガーデニングには直ぐに実感できる苦労と半年後に実る苦労があるのだ。 昨日訪れてくれた母娘ガーデナーの息子(弟)さんご夫妻と友達夫妻が訪ねてくれた。弟さんも自称姉弟でイギリスかぶれだということで、自宅の外壁はコッツウォルド・ストーン(ハニーストーン)にしたという。イギリスかぶれなら私達夫婦も負けない。じっくりイギリス談義をしたいところだが、今日はジュランビルを仕上げて帰京しなければならない。またの機会もあろうと脚立の上からの応対でお許し願う。 写真上 左 キッチン・ガーデン 収穫は二の次 見た目も楽しいガーデンにしたい 2つのアーチには“ころたん”というメロンを植えてある さていくつ実るか? 中・右 グラベル・ガーデン 既に初夏の趣だ ホスタが気持ち良く育っている 写真下 左 ボーダー・ブルーゾーン 草木に力がついてガーデンに厚みが出た 中 ボーダー・ブルーゾーン 光の当たり具合によっても印象が違って見えるものだ 右 ボーダー・ホワイトゾーン ここも高低差が上手く演出できている
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